おもしろいサイトをみつけました。

Songs of European Singing Cicadas (ヨーロッパの鳴くセミの歌)
http://www.cicadasong.eu/

フランス、ロシア、スロベニア、ポルトガルなどの昆虫学者が作っているサイトで、
ヨーロッパで同定されているセミの大部分について、
それぞれの特異的な歌(calling song 呼びかけの歌、courtship song 求愛の歌、など)が聴けるようになっています。

実際の音声に加えて、オシログラム(波形)とスペクトログラム(声紋)が示されています。

ざっと60種類ほどのセミがリストアップされています。


日本ではよく、「虫の声を聞くのは日本人だけで、欧米人はそのような感性をもたない」といわれますが、これは必ずしもあたっていません。

ヨーロッパの北の方は、気候が寒くてセミが生息しないので、そのような地域の人々はセミを知らず、声も聞いたことがないでしょう。したがって、セミの声を聞くという発想がないと思われます。

しかし、南の方にはたくさんのセミがいて、ずっと昔から人々はその声を耳にしてきました。
ですから、そのような地域の人々はセミの声を聞いているはずです。

わたしは20年近く前に、南フランスのプロヴァンス地方からラングドック=ルシヨン地方を旅したことがあります。

それは、『ファーブルの昆虫記』に出てくる土地、風土を見てみたい、ということがきっかけでした。

行ってみれば、そのあたりには、セミもいればトンボもいる、コオロギも鳴いている、そういう土地でした。

ただし、その風景は、北フランスのパリなどとは大きく異なるものです。
リヨン(フランス中部)に住む友人によれば、リヨンでも寒すぎてセミはいない、ということでした。

つまり、ヨーロッパでも暖かい気候の土地には鳴く虫もいろいろいて、人はそれを聞いている、ということです。

近代の日本では、北ヨーロッパのオランダ、イギリス、ドイツなどから大きな影響を受けたため、日本人は、北の人々の習慣や価値観がヨーロッパ標準のように思い込んでしまったところがあるのかもしれません。

少し話がそれましたが、上のサイト、なかなかおもしろいので、ご興味のある方は、ぜひ訪れてみてください。(AM)